高い木の上から、この様子を見ていた
「申しあげます。鴉めが、白鳥をいじめております。」
鷲大王は、四天王の
鷲大王は、鴉を前にひきすえていいました。
「この
鴉は、ちぢみあがっていいました。
「それは嘘でございます。鷲さま嘘でございます。」
「またお前は、
「嘘でございます。まるきり嘘でございます。」
「お前はまた、
「嘘でございます。鷲さま、嘘でございます。」
そこで、鷲は一段声をつよくしていいました。
「にっくい鴉め、このあいだお前は、小さな男の子が、水におぼれようとしていたのを、助けてやったそうじゃないか。」
「いいえ、とんでもない。みんな嘘っぱちでございます。」
「これ鴉よ、おぬしはこの間、小さな女の子が、
「嘘でござい……いえいえ、それはほんとでございます。わたくしは、ごらんの通り、しんせつものでございます。」
「鷲や、カナリヤや、目白や、目黒や、みんな助けてやったとな。」
「ええ、ほんとでございますとも。」
「白鳥の卵をぬすんだのも、ほんとだろな。」
「ええ、ええ、ほんとでございますとも。」
鷲大王は、家来にいいつけて、鴉をまっくらな
梟は、このありさまを見て、
ホウホウ ウソツキ ホウ
といって